ISHIZUKA BUSINESS DESIGN PROJECT
石塚硝子には「ガラス」の可能性を追求するなかで蓄えてきた様々な技術があります。 この技術を活用して、BtoB・BtoCの領域を問わず、新しい事業を創造したいと考えています。もちろん、既存販路・既存事業にとらわれる必要もありません。
このテーマ②では「既存事業と異なる分野で石塚硝子の技術を活かしたビジネスとなる提案」を求めています。テーマ②では石塚硝子の持つ技術や素材を活用した提案にしてください。
それでは、石塚硝子が持つ技術の中から特に活用してほしい技術を6つほどご紹介しましょう。
消臭ガラス材
主な使われ方として、パウダー状の素材を塗料やプラスチック製品に練り込んで使うことで、消臭効果を発揮できます。以下の臭いに対する消臭を得意としております。
- アンモニア・トリメチルアミン:汗や尿などの臭い、魚の生臭さ:参考
- メチルメルカプタン:腐った玉ねぎのような臭い
- 参考:http://www.sana-bio.co.jp/syuuki/syuuki01/syuuki01_3
- 低級脂肪酸臭:刺激的なすっぱいにおい、生ゴミ腐敗臭
- 参考:http://www.sana-bio.co.jp/syuuki/syuuki01/syuuki01_4
- 硫化水素臭:ドブ川、ヘドロ、側溝などの卵の腐った臭い
- 参考:http://www.sana-bio.co.jp/syuuki/syuuki01/syuuki01_2
また、活性炭やゼオライトなどの多孔質の消臭剤と異なり、パウダー状の消臭ガラス材は以下のような特徴があります。
- 触媒として作用するため、長期間安定した効果での繰り返し利用が可能
- 多孔質系は吸着しきると使えなくなる
- 塗料や樹脂に練りこめる
- 活性炭などは練り込むと効果が無くなることが多い
- 高湿度で使える
- 多孔質系は水・湿気に弱い
- 安定な物質なので食品フィルムなどにも使える
- 繊維にも使える
- 消臭する臭いを選ぶことができる
- 多孔質系は選択性が無く何でも吸着する
- どんな臭いにも効くわけではない(たばこ臭は消臭できない)
抗カビ・抗菌ガラス材
抗菌ガラス材は、水分が存在する場所において銀イオンをごく少量ずつ徐放します。銀イオンはプラスに帯電しており、このイオンがマイナスに帯電している細菌の表面に引き寄せられます。すると、細菌の表面の電気的バランスが崩れ、細胞膜が破れた細菌は死滅していきます。
主な使われ方として、パウダー状の素材を塗料やプラスチック製品に練り込んで使うことで、抗菌効果を発揮できます。すでにまな板や便座などの日用品をはじめとした様々な領域に使われています。
- アクリルやペットなどの透明樹脂に添加しても、透明感を維持したまま効果を発揮
- 大腸菌、黄色ブドウ球菌への抗菌効果
詳しくはこちらをご覧ください。http://www.ishizuka.co.jp/pb/material/antimicrobial/
ハイブリッドガラス
- ガラスの透明性、有機材料の柔軟性、無機材料の耐久性を併せ持つ
- 加熱硬化型の材料
- 高い耐熱性:200度の環境下でも光透過を保持できる
- 既存の応用事例:高耐久性LED封止材・レンズ・ファイバー・透明接着剤・耐熱接着剤
透明ガラスヒーター
- 約4分で本体を350度まで素早く温めることができます
- 表面から放射される遠赤外線により前方の人や物を温めることができます
- 使用できる最大サイズは1200 x 900 mmまでです。
- 既存の応用事例
- 内部が確認できる調理器・IHヒーターのトップパネル・電光掲示板の着氷雪防止
成形技術
プレス成形、ブロー成形、ステム成形などの成型技術があります。
- プレス成形
- ガラスの素地を2つの金型(内側と外側)で押し固めることで成形します。
- ブロー成形
- 吹きガラスの原理でガラスの素地に空気を吹き込み、金型の形に合わせて成形します。
- ステム成形
- ブロー成形とプレス成形を複合的に使うことでワイングラスのような飲み物が入る部分と持ち手を接合した製品をつくることができます。
軽量PETボトル・多層PETボトル
3次元の応力解析や流動解析の技術をもって、軽量化ボトルや多層ボトルなどの革新的なボトルの設計開発をすることができます。
高機能樹脂の成形技術
上記の成形技術に加えて、製品の用途や機能に応じて、形状・強靭性・耐熱性・透明性・耐薬品性・BPAフリーなどを細かく調整した樹脂を成形することができます。 例えば透明性が極めて高く、割れない飽和ポリエステル樹脂などの成形も可能です。 事例としては、強靭性とBPAフリーの観点から「哺乳びん」で採用されたり、透明性と強靭性から「ミキサーカップ」での採用があります。 そのほかにも「スポーツボトル」や「医療用三方弁」などにも使われています。
紙パックの生産技術
オフセット印刷とフレキソ印刷(凸版)を用いて高速印刷をしたロール原紙に、打ち抜きによってカットと折り目を施し、フレームシーラーを使い接着剤なしで貼り合わせることで、紙パックを製造することができます。 また、果汁飲料やコーヒー飲料などの浸透性の高い内容液に対しては、スカイブ加工という貼り合わせの一部を削り折り返す加工を施し、紙の端面が内容物に触れないため、衛生的かつ漏れにくい工夫もされています。 この製造技術により、衛生管理の行き届いた成形・充填・密封ができる紙パックの飲料の実現ができています。
その他の技術について
その他にも数十を超える技術を有しております。もし上記の6つの技術や素材以外のものを知りたいという方は、Wemake運営事務局にご連絡くださいませ。 また、石塚硝子グループ会社各社のホームページもご参考ください。
- 石塚硝子ホームページ:http://www.ishizuka.co.jp/
- 久金属株式会社:http://www.hisakinzoku.co.jp/
- 津軽びいどろ(北洋硝子):https://tsugaruvidro.jp/
- 鳴海製陶:http://www.narumi.co.jp/
- ウィストン:http://www.wheaston.co.jp/
- アデリア:http://www.ishizuka.co.jp/pb/houseware/
- 日本パリソン:http://www.j-parison.co.jp/